彼らはモンスターっ!?

14/33
前へ
/325ページ
次へ
. 「―――けどっ…!? 」 「けどもへったくれもないっつーの!何の為に私がさっきキレずに我慢したと思ってるのっ!! 」 言い募ろうとした流星くんに、けれど虎子ちゃんはピシャリと撥ね付ける。 虎汰は溜め息を吐きながら流星くんの肩に手を置き、首を横に振った。 「……諦めろって、流星。こいつは一度言い出したら聞かねーよ」 「でも、またさっきみたいな事があったらっ――う~ん…」 納得がいかない流星くんは尚も口を開きかけるが、虎汰の言う通り彼女が可愛い見た目に反して頑固なのを熟知している様子。 言葉は尻窄みに小さくなっていった。 それをさも嬉しそうにニコニコと見つめる虎子ちゃん。 「帰れだなんて言ってないし、店内にいる間だけなんだから我慢しなさいよっ♪」 “まぁ、私たちも荷物持ちがいないと困るしね”と彼女は小悪魔な笑みを浮かべる。 私はそれに曖昧に笑い返すと、流星くんたちに“ごめんね”と目線で送った。 彼らには申し訳ないと思う反面、やっぱり虎子ちゃんとのショッピングは想像以上に楽しかったのだ。 .
/325ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1036人が本棚に入れています
本棚に追加