彼らはモンスターっ!?

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. ********** 次に私が連れて来られたのは小さな喫茶店だった。 都内からは少し離れ、倉庫に程近い場所に佇む洋風なお店。 聞けばここは虎汰と虎子ちゃんのご両親が経営してる店なのだそうだ。 看板には『white eagle』とあった。 聞き覚えのある名前に首を傾げると、虎汰が苦笑混じりに教えてくれる。 「俺たちの親、元“白鷲”の創立メンバー幹部だったんだ。だから『white eagle』、すっげー安直だろ?――イテッ!? 」 「誰が安直だって!? そんな生意気こと言うガキはメシ食わさないよっ!」 突如、虎汰が短い悲鳴を上げ、頭を両手で抱え込むように押さえた。 見ると後ろには虎汰と虎子ちゃんに外見がそっくりな、可愛らしいけれど芯が通っててしっかりしてそうな、少し年配の女性が立っている。 その横には童顔だけどおそらく女の人と同年代だろう、凛々しくも優しそうな顔つきをした男の人の姿も……。 (あ、もしかして虎汰と虎子ちゃんのお父さんとお母さんなのかな?) そう思った私はペコリと頭を下げ、控えめながらも“初めまして、チィです”と挨拶をする。 .
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