彼らはモンスターっ!?

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. その様子をお水を運びながら見ていたおばさんは、クスクス笑って“普段の行いが悪いからよ”と軽く戒めた。 虎汰はバツが悪そうに苦笑いを浮かべ、勝手知ったる店内の一番奥にある広い席に皆を誘導して腰を落ち着ける。 「あ、さっき和之くんから連絡あったわよ♪用事が終わったから後で朔夜くんと顔出すって!」 お水の入ったコップを人数分テーブルの上に置きながらおばさんが言う。 それが終わると注文を一通り聞き、先に厨房へ引き上げたおじさんの後を追って姿を消した。 「……とりあえず、チィには今後の為にもいろいろと貴方たちのこと教えて置かないとね。さっきみたいなこともあるし!」 一息ついたところで虎子ちゃんがそう切り出す。 それに虎汰も流星くんも同意してコクンと頷いた。 「悪かったな、何の説明もなしに外へ連れ出したばっかりにチィには怖い思いをさせちまった……」 「時間がなかったのもあるけど、軽率だった。ホント、ごめん!」 向かいの席に座った流星くんと虎汰が潔く頭を下げてくれる。 けれど私は静かに首を横に振った。 確かにあの時はワケも分からずびっくりしたが、皆が傍にいてくれたから怖い思いはしていない。 .
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