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私が驚いて目を見開いていると、虎子ちゃんが後を引き継いで大まかな説明をしてくれる。
彼女の話によると“白鷲”の歴史は意外に古く、虎汰たちの両親が今の私たちくらいの歳に創られたものだと教えてくれた。
創立当初は5～6人程度だったメンバーも、日を逐う毎に増えて２ヶ月後には千人、半年後には一万を越える大所帯のチームにまで急成長したという。
それが成し遂げられたのも一重にトップ二人の人望と統率力、喧嘩の強さの賜物だったらしい。
チーム名の由来は、その初代総長と副総長の名字から一文字ずつ取ったそうだ。
今は伝説となった“白鷲”の初代総長の名は白銀 将騎(ｼﾛｶﾞﾈ ﾏｻｷ)、副総長の名は鷲塚 要(ﾜｼﾂﾞｶ ｶﾅﾒ)というらしい。
その名を聞いてあれっと首を傾げる。
「フフ、チィも気がついたと思うけど煌騎くんは初代総長の息子なの♪」
頭に浮かんだ疑問に答えた虎子ちゃんは、まるでいたずらっ子のようにクスリと笑った。
そして耳元でこっそり“やっぱり好きな人と同じ名前にはすぐに反応しちゃうよね♪”と囁く。
その言葉に瞬時に顔を真っ赤に染め、私は深くうつむいた。
まだ己の気持ちに気づいたばかりで、どうしたらいいのかもわからないのにからかわないで欲しい……。
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