彼らはモンスターっ!?

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. それからおばさんが料理を運んできてくれるまで、彼ら二人は虎子ちゃんに延々とお説教せれ続けた。 「虎子、もうその辺で許してやんなよ」 おばさんの一言にまるで天の助けとでもいうように、虎汰と流星くんの顔がパアッと明るくなる。 それを虎子ちゃんは苦々しい思いで睨むも、テーブルいっぱいに料理が並べられては次の言葉も出てこない。 諦めて深い溜め息を吐いた。 「フンッ、何がカリスマよっ!ただ単に自分たちが女嫌いなだけじゃんっ!! 」 まだ言い足りないのかボソリと呟いたが、それ以上は何も言わず、私に向かって“ここは虎汰たちの奢りだからいっぱい食べようね♪”と笑った。 向かいの虎汰たちもそれで許して貰えるならと苦笑いを浮かべる。 「さぁ、チィ食べましょ♪」 「うんっ♪」 目の前に並べられた美味しそうな料理に私の瞳はキラキラと輝く。 ちゃんとした食事を摂るのはいつぶりだろう? 嬉しくて何から食べればいいのか分からない。 私がお箸を握り締めながらなかなか動かないのを見て、皆は不思議そうに首を傾げた。 「……チィ、食べないのか?もしかして腹空いてない?」 気を遣った虎汰がそう尋ねてくれる。 .
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