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お目当てのホテルに空室はあった、最上階に近いスイート。ボンボンは何の躊躇いもなくそこに手続きを取る。部屋に入るなりボンボンは私をベッドに突き飛ばした。 「君、面白いね」 「……」 「結婚より愛人に向いてるよ。どう?」 「娼婦ってこと?」 ボンボンもベッドに上がる。スプリングが跳ねた。 「馬鹿にしないで」 「そうじゃないよ。君は面白いけど正妻には危なっかしいから。でも手放すには惜しい」 「……」 「逸材ってことだよ」
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