お話.2

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もー職員室って遠いから嫌だ。 最初は小走りしていたけど、運動不足からかすぐに疲れてしまった。 急がずゆっくり行ってやる。 大体用事って何だろ。 日直でもないし、悪い点とった覚えだってない。 頭でぶつくさ言っていると、職員室の廊下の前に人影が見えた。 …あれ?芦田君? さっきあたしに教えてくれた芦田君が、職員室の前の柱にダルそうにもたれている。 芦田君も呼ばれたのかな? とりあえず担任に呼ばれてるし、急がなきゃだから、芦田君の横を通り過ぎようとした。 ーーバシッ。 え? 職員室の扉を開けようとした手は阻止されていて、その手は捕まれていた。 目で掴んだ手を辿っていくと、芦田君の手だった。 そのまま目が合って、あたしは驚いて声が出せないまま固まっていると、フッと芦田君が笑った。
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