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「話って…」
あたし達しかいない職員室前の廊下は、シンとしていてあたしのわずかな声も響いた。
「とりあえず話長くなりそうだから、島崎に連絡して断っといた方がいいと思うよ」
…なんであたしとあゆが、約束してるって知ってるの?
「昼休み教室中に聞こえてた」
芦田君は真顔のまま、またあたしの疑問を勝手に消化してくれた。
あたしが分かりやすいのか芦田君がエスパーなのか、そんなのは今はどうでもよくて。
「話ってそんなに時間かかる?」
あゆとの約束を断る勇気なんてないあたしは、恐る恐る芦田君を見上げる。
「うん。だから断って」
至って真剣な表情をしている芦田君を見ると、あたしが悪い気がして
「…分かった」
と、気付いたら勝手に口が言ってしまっていた。
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