お話.3

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「おはよう…」 いつも通り教室に入るけれど、あたしがいつもとは違うようで。 「雪香、どした?昨日担任、相当厳しかったの?」 と、眉を下げたあゆに顔を覗きこまれた。 あゆに心配されるとか。 あたしそんなに……いつもと違うの、かな。 「んーん。そんな事ないよ」 あたしは若干口元をヒクつかせながら、笑顔を作る。 そんなあたしを見て、あゆは目を細めて「ならいいけど」とだけ言った。 結局あの後。 あたしは一人になってから、十分位は立ち尽くしていたと思う。 芦田君に言われたことが、頭から離れなくて。 芦田君の顔が、チラついて消えなくて。 あたし、からかわられたのかな。 だっておかしいよね? 芦田君があたしのことが好きなんて。
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