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「おはよう…」
いつも通り教室に入るけれど、あたしがいつもとは違うようで。
「雪香、どした?昨日担任、相当厳しかったの?」
と、眉を下げたあゆに顔を覗きこまれた。
あゆに心配されるとか。
あたしそんなに……いつもと違うの、かな。
「んーん。そんな事ないよ」
あたしは若干口元をヒクつかせながら、笑顔を作る。
そんなあたしを見て、あゆは目を細めて「ならいいけど」とだけ言った。
結局あの後。
あたしは一人になってから、十分位は立ち尽くしていたと思う。
芦田君に言われたことが、頭から離れなくて。
芦田君の顔が、チラついて消えなくて。
あたし、からかわられたのかな。
だっておかしいよね?
芦田君があたしのことが好きなんて。
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