1258人が本棚に入れています
本棚に追加
「じゃあ合コンとか行けば?」
「それは嫌っ!」
思いっきり立ち上がったせいで、椅子が後ろの席にガタンと勢いよく当たった。
「あっ、ごめんね」
慌てて後ろを見ると椅子が倒れて、後ろの席がズレてしまった。
「ん、いいよ」
直そうと机に触ろうとしたら、先に机の主に直されてしまった。
「ごめんね」
もう一度謝ってから、あゆの方に体をむき直した。
「相変わらず無愛想な奴」
あゆの視線は、あたしの後ろにあった。
「そんな事言ったらダメだよ」
あたしは慌てて、あゆに小声で言った。
チラッと後ろを見ると、ほかの男子と楽しそうに話していて、聞こえていないみたいだった。
ほっと胸を撫で下ろしていると、あゆがまた口を開いた。
「アイツって男子とは普通に話すのに、女子にはそっけないよねー」
「確かに…」
「顔はいいのに勿体無い」
んー。確かに身長も高いし、顔もカッコイイと思う。
でも後ろの席の、芦田優君は女子とはあんまり話さない。
最初のコメントを投稿しよう!