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アイツはベッドの上で仰向けに眠っていた。
…バカか、コイツは。
男と二人でこんな風に寝るヤツがあるか。
その時、
「…ン…。」
その甘さを含んだ声に俺のカラダが跳ねた。
アイツが寝返りを打って、俺の方へ顔を向けて横向きになって丸くなった。
アイツの腰のくびれと柔らか体の曲線がなんだか黒猫を思わせる。
そういや…コイツ、顔も猫みてーだな。
いつも強気なアイツの寝顔。
眉を下げて、力の抜けた唇に思わず顔が緩んだが、ベッドの枕元の小さなライトに照らされたアイツの胸元が覗くと、目を逸らさずにはいられなかった。
目の前の黒猫は
顔のあどけなさと体の色気が…アンバランスだったから。
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