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「…え? 社長!?」
彼女が驚くのも無理はない。
渉の出社にしては随分早い時間だ。今までこんな時間に渉が出社したことはない。
「まだ、社長室の準備できてないのに…。」
彼女はそう言って慌てて社長室に向かった。
そして、社長室の準備を整えた後、渉に今日一番のコーヒーを入れるだろう。
『桐谷』
渉は彼女を名前で呼んだ。
昨日のたった一日での大きな変化に胸騒ぎがする。
彼女と渉の距離が確実に縮まった。
確実に……
そして…急速に。
早いとこ手を打とうと思ったその矢先、
新たな問題が俺を…
…俺と渉を、悩ませることになった――。
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