刺客 1

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3人でおしゃべりをしながら待つこと15分――― 店員に案内されて男性陣が登場した。 「ごめん。待たせたね。」 そう言ったのは先頭にいた安永課長だった。 「いえ、お疲れさまです。」 3人で立ち上がって挨拶すると、安永課長の笑顔がより深いものになる。 「そんな、固くならないで。今日は会社の関係はなしにして楽しもう。」 安永課長は満面の笑みで言った。 それなのに、何か不安になるのは…どうしてだろうか。 …突然…誘われたから…かな。 私の不安をよそに安永課長は遠慮する部下を上座の奥へ促し、自分は一番下座の私の向かいに座った。
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