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「え?」
…今…なんて言ったんだろう…。
私が苦笑いをすると、安永課長はビールを喉に流し込む。
「桐谷さんはお酒も弱いの?」
「…はい。決して強くはないです。特にあの二人には全く太刀打ちできません。」
なんとなく私は隣の理央と奈美を話に巻き込んだ。
課長の視線から…少しだけ逃げたくて。
「…確かにあの二人は強そうかもね。」
「そうなんですよ。」
理央と奈美は2トップと打ち解けていつの間にかサワーを空にして二人とも生ビールのジョッキに手をつけていた。
安永課長は2人を見た後でまた私に視線を戻した。
課長の視線は…少し苦手だ。
課長は私の苦手な視線を向けたまま言った。
「でも…桐谷くんの酔ったところも見てみたいな。」
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