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「とにかく、これは行くっきゃないでしょ! ホントはもっと気合入れたかったけど、向こうもスーツだし、私たちがこの格好でも問題なし! 早く片付けて行くよ!!」
「え!? そんな…。」
困惑したままの彼女を尻目に、他の二人は行く気満々な様子でいつもの倍の速度で片付けが行なわれていた。
あっという間に二人が片付け終わって、桐谷くんを急(セ)かす。
「…室長、すみません。」
彼女が言い終わらないうちに、他の二人も俺に謝る。
「室長! すみません! またの機会にノアのこと頼みます! 今日はノアが食べられちゃわないようにちゃんと見張ってますから!!」
上機嫌な二人の後を追うように彼女が俺に会釈をして出ていった。
嵐が去ったようだったが…
これが、まさに…嵐の始まりだった。
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