第6話

19/38
前へ
/38ページ
次へ
「……いや……いや止めて! 聞きたくない! 相手が直子なんて――尚更、嫌!」 ――この長い足……最高だよ。こんな綺麗な足を持っているのはお前だけだ……直子。 ――そんなに触られたら、くすぐったいわ……あっ…… 「ぎゃああああああ!!!!」 気付いたら次のボタンを押していた。 矢が勢い良く飛び出し、茂の左の太ももを貫いていた。 「……り、陸也、私……どうしよう……もう聞きたくないよ」 「久実……もう過去のことなんだ! 忘れろ!」 陸也はそう言い、私の両耳を塞いだ。だが室内の音量が上がっただけで、問題の解決には至っていなかった。
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加