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「く、久実ちゃん……信じてってば……本当だよ、僕はこんなことしない……お願いだ、もう止めて……」
茂の左半身は血で染まっていた。辺りが黒い壁で囲まれているせいか、鮮血が黒ずんでみえた。
――いつ別れてくれるの? 私と久実……どっちを取る気?
――そ、それは……
――はっきりしないと、この足……もう触らせないからね
「なによ! テープが止まってないじゃない! 嘘吐き!!!!」
「ふふふっ……この罪人が盗聴したテープ。まだまだあるのよ? それを貴方に知らせてあげたの。うちの良寛さん、素敵でしょう?」
――これは魅羅さんの声? 狂ってる!
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