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「り、陸也……どうしよう……私」
「耐えるんだ久実!」
耳を塞ぐ手が、汗ばんでいる。手の平から伝わる熱も、止めろと言っているようだった。
「……ふふふっ。貴方、イケメンだけど全然女心が分かっていないのね。
大好きだった人を短時間で過去にできるほど、この子の愛は軽いものだと思っているの?
それとも自分の為?」
――絶対に別れるって言ってるじゃん……愛しているのは、お前だけだよ直子。
――本当? 嬉しい! ずっと、こうしていようね!
「自分のため? 何を言っているんだこの女! 早くテープを止めろ! 俺たちを解放しろ!」
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