憩(イコ)い-1

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◆◆ side 渉 ◆◆ 俺の家はこの辺住宅街では少しばかり噂になるほどバカでかい代物だった。 学生の頃から家を出てマンションを借りていたが、それも特に理由もなく一年ほど前に解約して家に戻った。 家にいるからと言って、親父と一緒にいる時間などほとんどないが、親父が倒れた以降は一日に一回くらいは無事を確認できる。 まあ、俺が確認しなくても家には住み込みの家政婦が一人いるので問題ないが。 もうこの家に何十年と務める60歳になった加藤 佐和子。 家のことは掃除、洗濯、食事全てを彼女がしてくれている。 親父が倒れてからというもの、彼女の存在のありがたみを痛感している。 俺が社長として外に出られるのも彼女のおかげだ。
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