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今日は一日引っ張り回して
アイツにとっての俺を
『社長』から『渉さん』にしてみせる。
そんなバカげた意欲を燃やしながらアイツを待つと言うと、アイツは一瞬面食らったような顔をした。
それにムカついて無視して、再び待つことを宣言すると、アイツが予想だにしないことを口にした。
『…じゃあ、私の部屋でならお待ちいただけますか?』
心臓が慌てだすのを必死で隠して顔にはいつもの無表情を張り付ける。
仕方ねえという素振りを見せながら、後ろからついてくるアイツに俺の背中からわずかな緊張を見抜かれないかと、階段を上がる時には変な汗をかきそうだった。
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