変化-1

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そして、私は給湯室に向かった。 渉さんは今、プレッシャーのかかる大きな仕事を終えて、疲れているはずで、 今日は暑いけれど、室内はエアコンがよくきいている。 私は熱い緑茶を淹れることにした。 湯のみを温めて、お茶の葉を約1分間熱湯で蒸らす。その後は急須の中のお湯がなくなる最後の一滴まで出し切る。 このお茶の葉は私が選んだ自分では買えない結構な値段の茶葉だ。 香りもよく、丁寧に入れると少し甘みを感じるほど美味しい。 私はその2つのお茶をお盆に乗せて、このお茶が渉さんの疲れを少しでも癒してくれればいいなと思いながら、応接室に向かった。
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