使者-1

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『…恭ちゃん…』 彼女がそう呼ぶのは… そう、コーヒーの彼。 山崎 恭介さんだった。 『…どうして、ここに?』 それは私のセリフだ。 どうしてここに? …恭…ちゃん? 「…野崎さん、知り合いなの?」 彼女は顔をほんの少しだけ私の方に向けたけれど、沈んだ視線のまま言葉もなかった。 すると、彼が私たちに近づきながら彼女に言った。 「『どうして…。』って、こっちが聞きたいよ。彼女と一緒にいるのに何で連絡してこない?」 …え? …どういうこと? 「…どうして、連絡してないのに…ここが…わかったの?」 「あー。それ?俺、最初からお前のことあてにしてねえし。別のヤツにお前のこと監視させてたの。」 「…そんな…。」 …何の話? 「…でも、意外だな。何も出来ないただの箱入りお嬢だと思ってたのに、意外にやるじゃねえか。もう、二人で飯食う仲かよ?すげえな。どんな演技したんだよ?」
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