使者-2

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室長は気にしてないみたいだったけど、私はいつも通りに上手く話せなくって、静かにコーヒーを飲んだ。 そして、カップが空になるといろんな意味で気合を入れて、立ち上がった。 「じゃあ、修正して仕上げますね。」 「ああ、頼むよ。このしるしの箇所だ。訂正出来たら三部印刷してほしい。」 「はい。わかりました。」 私は室長から資料を受け取って、再び自分のデスクで作業を始めた。 言われたとおりに三部印刷してからホルダーでファイリングして室長に渡した。 「ありがとう。…ファイリングまで…。やっぱり優秀だね。」 冗談交じりに言う室長の視線は…すごく優しかった。 その視線に心臓がとトクンと音を立てるのに… どこか、ぼんやりともしていた。 …室長は… …女性と…ああいうことする時も… …こんなにも優しい目を… …するんだろうか…。
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