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アイツが作るからサワさんには休めと言ってあったが、結局、二人でキッチンに立っている。
まあ、楽しそうだしどうでもいいが。
そのうちに、サワさんが親父が帰る前に親父の部屋を見てくると言って、ダイニングを出ていった。
そのタイミングで俺はキッチンを覗きに行った。
「晩飯、何?」
言いながら自分のセリフに口元がニヤつく。
「出来てからのお楽しみです。」
アイツの返事に俺は一度顔を伏せた。
…ダメだ。ニヤケすぎだ。
俺は伏せたその一瞬で表情をつくり直す。
そして、アイツの顔を正面から向いて言う。
「へえ…、そりゃ楽しみだ。」
今度はアイツが顔を赤くする。
そう…
それが見たかった。
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