雲行き-1

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沈黙すること、数十秒。 「な、な、何!?何があったの!?」 「てか、今、完全に認めたよね?」 「って、まさか今のはノアへの告白なの!?」 「え!?それをまさか、私たちの前で!?大胆!!」 「何よ、何よ!!ノアの気持ちが固まったかと思ったら、ついに王子・室長も!?」 「ちょ、ちょっと、急展開じゃない!?」 「ね、ノア!?」 「ね、ノア!!」 「…え。」 「…その『王子・室長』って?」 「何って、この面白ストーリーの配役。モンスターと王子の姫の争奪戦でしょ?」 「…ふざけてないで。」 「はい?ふざけてるわけないでしょ!」 「そ、大真面目よ!」 …本当に二人の目は真剣だった…。 「…とにかく、仕事しよ。仕事。」 私は二人を促して、自分のパソコンに向き直った。 二人はまだ何かを話しながら、私が入れた冷めたコーヒーを飲んでいた。
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