2844人が本棚に入れています
本棚に追加
「ノア、どうしたの?」
「あ、うん。ちょっと知り合い。」
私は手招きしてその人物を呼んだ。
「…営業部の野崎祐子さん。」
彼女が私たちのところに遠慮がちに歩み寄ってきた。
彼女はどうやら私を待っていたようだ。
「…野崎祐子です。」
彼女は二人に挨拶をした。
理央と奈美もそれに応じて挨拶を交わし、理央と奈美とはここで別れることになった。
「お疲れさま。いい連休にしてね。」
私の言葉に二人は野崎さんを気にしながら、怪しく笑った。
「ノアこそ。いい休みにしてよね~。」
「報告、楽しみにしてるから。」
二人は大きく手を振って駅の方向に歩いて行った。
「野崎さん…どうしたの?」
二人を見送って、彼女に声をかける。
「…ごめんなさい。勝手に待ったりして。」
「ううん。ごめん。だいぶ待った?」
「いえ…。大丈夫です。ごめんなさい。なんだかお昼の続き…というか、まだ桐谷さんと話したくて。」
「そっか。うん。そうだね。じゃ、ご飯一緒に食べに行こうか。」
「…いいですか?」
「うん、もちろん。今日も家で一人で食べようと思ってたから、私もうれしい。どこに行く?」
こうして、彼女の突然の誘いによって、
私たちは一緒に夕飯を食べに行くことになった。
最初のコメントを投稿しよう!