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「渉は今、どんなコと遊んでるの?」
大塚の何にも考えてねえ、空っぽの脳みそがこんなことを言わせる。
「…遊ぶって…もうそんな暇もねえし、そんな気もねえよ。」
「なんで?」
「…なんでって…とにかく時間がねえんだよ。親父の後を継げば考えなきゃならねえことも山ほどある。くだらねえ女に費やす時間なんてねえんだよ。」
「ふーん。そういうもん?」
まるでわかってねえ、軽い返事が転がってくる。
「でもさあ…。」
次は何だよ?
「…そんなんじゃ、カラダがおかしくなるでしょ?渉、ヤッてんの?最近。」
「はあ?」
アイツのデリカシーの無い発言に本気でアイツを睨みつけた。
…こんな会話、昔は日常茶飯事だったのに。
…でも、ある意味…図星か。
ホントにこのままじゃカラダがどうにかなりそうだ。
それを解消する意味もあっての今回の『夏休み』だ。
そう思っていると、大塚はニヤリと下品な笑みを顔いっぱいに張り付けてこう言った。
「…もしかして、あの秘書ちゃん。そのためにも使ってんの?」
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