雲行き-2

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その瞬間。 俺のカラダの全ての動きが止まった。 胸の奥から沸々と湧き上がる激しい感情。 それは… 今までに感じたことのない類(タグイ)の… 怒(イカ)りだった。 アイツのことを侮辱されたようで 許せなかった。 『殺す。』 その言葉を奥歯を噛んで飲み込んだ。 その代り俺はイライラした態度を隠すこともなく、言葉を言い替えた。 「…だから、あの女は俺の趣味じゃないって言ってるだろ?それより、お前の話をしろよ。お前はまだ遊んでそうだな。」 話を逸らす… アイツから。 ちょうどその時、 買い物に出掛けた二人が戻り、ダイニングのドアが開いた。
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