最後の試練-1

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ダイニングへ向かうと、その手前でドアが少し開いているのに気付いた。 …あれ? さっきは閉めたよね? 渉さんかな。 何してるのかな… そーっと行って驚かせちゃお。 私は一人で背中を丸めながらくすくす笑ったりして、誰かに見られたら怪しいことこの上ないけど、 やっと渉さんとの二人の時間かと思うと… 正直、うれしくてたまらなかった。 私はそーっとドアに近づき… と思ったら、中の気配の異変に気付く。 渉さんだけじゃない…。 …大塚さんの声もした。 まだ…帰ってなかったの…? そう思ってガックリと肩を落としたその直後、 力をなくした私の体に緊張が走って体が固まる。 …どういう…こと? 私は自分の耳を疑った。
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