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私は渉さんの腕の中で渉さんのカラダに自分を寄せながらカラダを丸めていた。
「…大丈夫か?」
渉さんは私の髪を撫でながら私を心配そうに見つめた。
暗い室内で淡く照らし出される渉さんの表情はとても優しく
その瞳はオレンジ色の明りを伴(トモナ)ってあたたかい。
私は丸めていたカラダを少し伸ばして渉さんの唇にキスをする。
「…大丈夫ですよ。」
「…そうか。」
渉さんはそう言って目を細めてまた私の髪を撫で、剥き出しの肩も撫でた。
私は一人でくすりと笑う。
…こんなに優しい目をしたモンスターがいるかしら。
「何を笑ってる?」
「…笑ってません。」
「…お前さあ、嘘ついたらどうなるかくらい散々学習しただろ?」
「…え?…どうなるんでしたっけ?」
「こうなる。」
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