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本当に…
…最高の夏休み。
小学校の時よりも
中学校の時よりも
高校よりも大学よりも…
今までに経験したことのない最高の夏休みだった。
それを実感して渉さんに微笑むと
ググウ…。
渉さんと私の間に響く間抜けな音。
…私のお腹だった。
あまりの恥ずかしさに顔が一瞬にして赤色一色。
渉さんが噴き出した。
「ホント、おもしれえ。」
「…すみません。」
「謝らなくていい。最高だ。」
「…最高って…。」
そこで渉さんが顔をグイッと近付けた。
「…してる時より顔が赤い。」
「…な。な、何言って…。」
渉さんの言葉に顔がさらに熱くなる。
「何って、本当のこと。俺、お前の顔よく見てたし。」
私は両手で顔を覆った。
「渉さんのバカッ!」
「バカにバカって言われたくねえよ。」
渉さんに抱きしめたられたまま私たちはベッドに倒れこんだ。
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