第三章~没落貴族の魔武器生成~

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とはいえ、この方法がおおやけになっていないということは、それなりに価値がある情報というわけで まさか、数十の目がある学園で、その方法を使うわけにもいかないよね いつかは作るんだろうけど 「リュディアス、魔武器を作んなきゃいけないっていうのはわかったんだけどさ」 「ん、なんだ?」 「魔武器って、魔石でつくるの?それとも、魔法陣?」 …確か、魔武器の生成法には、それぞれ名称があったはずだけど…うん、忘れちゃったよ 「おいおい…魔石、魔法陣、だなんて、ずいぶんぞんざいというか適当というか…んまぁ気にしてもいみねぇか…一般的な学園だと、武器に魔法陣を刻む、刻魔生成らしいけど、ここは名門だからな、高級品って言われてる魔石を使った生成法、結魔生成をするらしいぜ」 「へぇー…」 魔石って、高級品だったんだ… 「あれ?でもさ、結魔生成?だっけ?学園に来る前にそれをやっちゃってる生徒がいたらどうするの?あれって、一回作っちゃうと、もう作れないよね?」 「あぁん?なに言ってんだよ、確かに、このバリスト学園は名門で、貴族や、場合によっては王族だって通う学園だ、けど、王族はそもそも前線にでて戦うことが無いから、魔武器なんて不要、貴族は、魔石は高級、学園を卒業もしていない…言っちまえば戦力にならない未熟な奴に、魔武器なんてものを与えることなんてことしねぇよ」 そ、そうだったのか、全く知らなかったよ… あれ?でも… 「ならさ、それならなんで王族はこの学園に来るのさ?」 貴族は実力をつけるため、っていうのはわかる、だけど、前線にでないってわかりきってる王族が通ってくるのはなんでなんだろう 「ああ、そりゃあ…なんていうかよ、箔だな」 「箔…?」 「そっ、箔、名門の学園を出た有能な次期国王、だとか第二王子だとか…そういうもんがありゃあ民の支持を得やすいし、なにより、優遇されても不満があがりにくいだろ?」 「な、なるほど…」 なんていうか、そういうものなんだね…奥深いなぁ… 「じゃあ最後に質問」 「質問ばっかりだな…おい」 「うるさいよっ!…ごほん………最近はとっても平和なのに、なんで君の口からは戦力だとか前線だなんて物騒な言葉が出てきたのかな…?」 「う…」 実際問題、戦争が起きそうというか確実に起こるわけだけど、あれはごくごく一部しか知らないはずだ
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