861人が本棚に入れています
本棚に追加
/114ページ
僕のお茶目な心の声が聞かれてしまった…ていうか無自覚で口にするのって結構危ない病気の前触れなんじゃ…
「うん、気にしてもしょうがないよね!さっ!魔武器、つくろっ!?」
「お、おう」
なんだかリュディアスが、急に大声出すなよと小さくつぶやいてるけど、よく聞こえなかったなー
…あれ、そういえば
「リュディアス、魔石はどこにあるのさ?」
「え?」
「え?」
「…え?」
「え…は、もういいからさ!どこにあるのさ?」
ふざけようとしたリュディアスをけん制するために、きもち強い言葉で問いかけると
む、と少し残念そうな表情をしつつ、えーと、っと数瞬逡巡したのち
「え?」
「もういいってば!!」
さっきの逡巡はなんだったのかといいたくなる衝動を抑え、何故か難聴のふりをはじめたリュディアスに突っ込みをいれる
どうしてこうも馬鹿になったり賢くなったりできるのかと、小一時間問い詰めたい
「ははっ、まぁまぁ、そう怒るなって、ちょいとばっかしからかってみたくなったんだよ、お前ってば俺と同い年の癖に、妙に落ち着いてる?っていうか冷めてる?って感じがしてたかんよ」
「そうですか…僕としてはクールぶってるつもりも、冷めてる素振りを見せた覚えは無いんだけど…」
ついでに言わせてもらえば、リュディアスとは同い年ではない、肉体的年齢は確かに同じだけど、精神的年齢は僕のほうが少しばかり上だ
そして、先ほどまでのやり取りのどこからこの馬鹿(リュディアス)は、僕の冷めてる雰囲気や落ち着きを嗅ぎ取ったの言うのか、謎すぎる、あ、これ褒め言葉ね
「んま、これ以上冗談いってっと、本気で怒りそうだし、ほどほどにしとこうかな」
「うん、賢明な判断だと思うよ」
馬鹿(リュディアス)にしてはね」
「ゼティス…お前、結構…辛辣だったんだな…」
「え?今口に出してた?」
「ああ、思い切り」
Oh…
「まぁいっか」
「おかしくねぇか!?」
おかしくない、これが正解だ
…思ったことを口に出すのは、なんだかデジャブを感じたしね
「それで、結局魔石は?」
「無視かよ…まぁいいか、ほら、あそこ、さっきの馬鹿つえぇセンセの立ってた教卓、その上においてあんだろ?」
「あ、ホントだ」
気づかなかった、いつおいたんだろう
最初のコメントを投稿しよう!