男の名は

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敵陣へ向かう途中、蓮次は監視されているような感覚があるのに気付く。 果たしてそれが敵なのか味方なのか。 しかしそんな事はどうでも良かった。 この第八部隊には自分をよく思っていない隊員が多くいる。 騎士団となれば死神と呼ばれる自分を捕縛か殺すかし、昇級しようと思っているだろう。 どちらにせよ面倒な事には変わりなく、蓮次は自分の立場の複雑さを改めて実感していた。 「俺の人生どこで間違ったかなー」 虚しく響くその呟きに答えが返ってくるハズもなく、蓮次はまた溜め息を吐いた。 果たしてこんな男が無事敵陣に到着出来るのか。 それを知るのはまだ先の事。  
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