chapter2

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週末の日曜日。俺は杏と考えた作戦を実行すべく、裕太と合流する。 「たまには外に出掛けようだなんて何か裏があるだろ?」 裕太は俺を怪訝しい顔をして見てくる。いつもインドアな俺達からすれば外で遊ぶのは珍しいので、当然そうなる。 「何を疑ってるんだよ。たまには俺も息抜きをしたいんだよ」 「ふーん。まあ別にいいけど」 裕太は渋々といった様子で自宅の玄関から出てくる。 良し。まずは第一関門突破だ。俺はすかさず杏にメッセージを送る。 「携帯なんて操作してますます怪しいぞ」 「気にするな。妹からメッセージが来てたから送り返しただけだ」 疑っていた裕太だったが、どうやら信じてくれたみたいだ。
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