chapter2

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「しかしなんで俺が男と2人で出掛けなきゃならんのかね。だれか女子でも誘って出掛けてれば良かった」 俺に悪態をつく裕太だが、本当は違う。学校以外で他の女と一緒にいる事などない。 誘いは多いだろうが、そのどれをも断っているのを俺は知っている。 それからは他愛のない会話をしながら目的地を目指す。 『こっちも優希を誘い出したよ。じゃあ例の場所で』 杏からのメッセージを確認し、携帯をズボンのポケットにしまう。 まだ5月だというのに外は暑く、俺と裕太は自然と無口になる。
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