chapter2

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「さぁて着いた!早く中に入ろうぜ!」 「いやまだ中には入れないんだ」 着いたのは家の近所にあるショッピングモールだ。きっと中は涼しく冷房が効いているに違いない。 「はっ?正気かよ?こんなに暑いのに中に入らないとかバカなのかよ!?」 俺だって早く入って涼みたいに決まっている。ただまだ杏が来ない。 「もうちょい経ってからでいいだろ」 「陽介お前どうしたんだよ…?いいか!俺は我慢できん!先に入って涼んでくるぞ!」 少し怒った様子の裕太は先に中に入ってしまった。くそ。言い訳が下手すぎだろ俺は。 杏は何をやっているんだ。携帯をズボンのポケットから取りだし、電話をかける。 しかし何回呼び出し音が鳴っても出ることはない。
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