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つい恥ずかしくて走り出してしまった。
これじゃあ、ただのおかしい人だ・・・。
先程は見苦しいところを見せてしまってすいません。
おれは帝旭-ていきょく-学園高等部1年の
にわとり丸です。どうぞよろしく。名前のことは言わないでね。これで通ってるから。
あ、さっきの仮面がどうとか、ちょっと格好つけてみただけ。おれ、いつも被り物してて、この学園の中等部出身者は見慣れてるんだけど、高等部からの人は珍しいらしくて・・・。じろじろ見られて恥ずかしくて走り出してしまった。
「それにしても失礼な人達だ・・・」
初対面の人の顔を珍しいからってじろじろ見るか?普通。
「おいとり丸、入学式始まるぞ」
1人で歩いてたら聞き慣れた声が・・・。
話しかけてきたスポーツマンオーラ満載のこの人は小野塚 航-おのづか わたる-。茶髪に茶色の目をしている。おれがこの学園に入る前からの友人。
ていうか、
「入学式どこでやるんだっけ?」
場所分からなくて人の流れに乗って寮から来たけど、校門前で人の流れ無視して走り回っちゃって、現在地も分からない現状。流石高等部、広い。
「第1体育館だってよ」
行こうぜ、とか言って小野塚は先に行ってしまった。
迎えに来てくれたんじゃないの?まあついて行くけど。
「そういえば、校門で新しく来た奴らが、
にわとり人間が校舎に乗り込んでいっ たって騒いでたぞ」
「にわとり人間じゃない、人間だ」
にわとりの被り物をかぶっているだけだ。
「まあまあ、そんなに怒ってやんなよ」
まあ、見慣れていないなら怖いよな。何て言ったって首から上はにわとりなのにそれより下は人間の体なんだから。
「そこまで怒ってない
それより、おれ何組?」
張り出されてたクラス発表の紙を見ようとしてたのに走り出してしまったから分からない。
「お前と俺は3組、やったな、またよろしく」
3組か、結構良いところだ。
この学園のクラス分けの仕方は分かりやすい。トップと下の人達はそれぞれ少人数教室で、それ以外は成績順にして、約320人を、さらに4、5くらいに上から分けていって、それを成績が同じくらいになるようにしていく。うん、説明はし辛い。まあ、2、3組、4、5組とゆう感じに成績は2組間であまり差がないようにしてある。
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