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所々はねている黒髪。日本人じゃないのかコンタクトなのかは分からないが目は青色をしている。右目は眼帯をしていて見る事ができない。
何より目を引くのが服装だと思う。中には黒い軍服を着ていて、上に黒い足下まで隠すマントを羽織っている。
これが世に言う中2病患者か。
「あのさ・・・」
「なんですか」
関わりたくない。
「ここってどこ?」
「どこって・・・帝旭学園高等部入り口近くです」
不審者?侵入者?
「そうか、ありがとう!」
「はい、それじゃあ」
さっさとお昼ご飯が食べたい。
「待ってくれ! ちょ、お前達出て来い!」
え、何で待たなきゃいけないんだ。
「まったく・・・遅いよ ねえ?」
出てきたのは2人。あんな所で3人で何してたんだ。
1人は紫色のウェーブした髪に舞踏会につけていくような目元を隠す仮面をしていて、紫色の軍服のような服を着ていて、同色のマント。
もう1人の紫色の人に声をかけられた人は頷いて返した。その人は明るい茶髪で、左目は髪で隠れている。見えている方の目は黄色。そして服とマントは焦げ茶色。
コスプレ?
「そこの君、僕は廉、佐育 廉-さいく れん-と言うんだ 君の名前は?」
紫色は佐育と言うのか。
「おれはにわとり丸と言います」
「変わった名前だな、お前
オレはメデ・・・-目戸井 二諏-めどい にす-よろしく!」
眼帯の人は目戸井か。一応よろしく、と返す。
「ほら、お前も挨拶しないか」
佐育が茶髪に促す。
この人達って年上なのか?分からないから敬語使ってるけど名前呼び捨てという意味の分からない事になっている。
「俺は殿川 織葉-とのかわ おるは-よろしく」
「よろしくお願いします・・・」
近くで見て分かったが、殿川って背高いな。梅井先輩より高い。
「さて・・・にわとり丸」
「何ですか?」
佐育が神妙な顔で言う。
「ここで1番偉い奴の場所まで連れて行け」
・・・・・・・・・・・・・・・。
「1番偉い?」
「そうだ、さっさとせんか」
偉そうな佐育。今この学園で1番偉そうな人ならここにいるのに。
「どうしてですか?」
「そんなのきまっているだろうが」
にやりと笑う佐育。意味が分からない。
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