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「先輩達、今まで何食べてきたんですか・・・」
あの小野塚に呆れられている。おれだったらショックでどうかしてしまいそうだ。
「何をって言われても・・・なあ」
「そうだねえ・・・野菜とかじゃないか?」
「え、肉とか食わないんですかっ?!」
お菓子だけじゃなく肉まで食べないのか。
「肉は食べるけど、最近は食べてないね」
「だよなー
最近毒が染み込んでて食えたもんじゃ、って痛っ!」
「二諏、馬鹿な事を言うな」
殿川先輩に頭を叩かれた目戸井先輩。毒が染み込んでいる?
「小野塚君、にわとり丸君
二諏はこの様に少し頭が弱いから時々おかしな事を言う しかし、無視してくれてかまわない」
「そっすか・・・」
「分かりました」
やはり眼帯もそういう事なのか?
目の色も気になるな。いや、でも青色も黄色もあり得る色だ。決めつけるのはよくない。
「二諏、いくら馬鹿でも行きすぎると笑えなくなるぞ」
「ひでえよ廉! わ、悪かったって
オレが悪かったよ!」
と、目戸井先輩が言うと佐育先輩はふっと笑った。
「分かればいいんだよ」
誰かが同じ様なやりとりをしていた気がする。
「先輩方、出身はどこですか?」
興味は微塵もわかないが聞いておこう。
「僕達は、帝旭のグループ校にいたんだ」
「へえ、そうなんですか」
「オレ達ずっと一緒にいるんだぜ」
一緒にいる事をおれ達に言われても、ああ、そうですかとしか思えないんだが。
何か、もっと身元が分かるような質問はできないだろうか。
「じゃあ、先輩
どこの学校にいましたか?中学と、高校」
学校名を教えてもらえませんか?と言う小野塚。
なんてど直球に聞くんだ。だが今はそれが1番いい。
「すまないがそれに答える義理はないよ」
笑顔で返す佐育先輩。
「何でですか」
「質問してくれるのは嬉しいんだけどね
1度に全てを知ってしまったら面白くないだろう?」
面白い、面白くないはどうでもいいんだが。
「まあ、折角の歓迎パーティーだ
ちょっとした事なら答えてあげよう」
「ありがとうございます」
眉間にしわを寄せている小野塚。多分あの顔は、佐育先輩の言う事が理解できなくて考えている顔だな。
考えすぎるなよ。また知恵熱出すぞ。
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