第5話【途中まで無料】

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「会ってみたいな」
「水曜日の夕方によく見掛けるわよ。行く？」

同期は、今週の水曜日は遅番だから来週なら、と言った。私も分かったと頷く。どうも耳元辺りがザワザワとする、胸騒ぎがして浮足立つ。何を掻き回される必要があるのだ。センセイはもう関係無いと自分に言い聞かせる。センセイと同期ならお似合いじゃないか、釣り合いが取れてる。誰の目からも自然に映る……。

私は雑種なのだ、雑種として存在していくしかない。あまりの惨めさに肌が浮いた気がした。高い熱にうなされたときのように関節が、皮膚が、むず痒く浮く。