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三ヶ月前、俺は東京に出てきた。
俺の地元は田舎で、
駅も人が全然いなかった。
だから、東京に向かう日、
見送りをしてくれたカケルと俺は
手を繋いでいた。
カケルは、小さい頃から泣き虫だったけど、
その日は、潤んだ瞳から
涙を流すことはなかった。
彼なりの思いやりだったのだろう。
電車のベルが鳴り響くなか、
ドアが閉まるギリギリまで
俺たちは手を握りしめあっていた。
振りほどかれた手を添えたドアの先で
カケルが『元気でね』と言ったのが見えた。
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