269人が本棚に入れています
本棚に追加
かつての親友であり現在の恋人である
島崎翔(カケル)にはその時彼女がいた。
俺は高校になって
何人かの女子と付き合ったが
すぐに別れていた。
理由は、自分が1番分かっていた。
俺はカケルに惚れていたから。
そんな気持ちを隠すために
女子に告られたら付き合っていた。
だから、もちろん彼女には興味がなかった。
愛着も執着もなかった。
「タツキ、お前また彼女と別れたんだって?」
「あぁ。」
「『あぁ。』って、お前いいのかよ?」
「別に俺が好きだったわけじゃねぇし。」
「お前、それ、本人に言うなよ。
殺されんぞー。」
「…向こうから告ってきて
向こうから振ったんだ。
………知らねぇよ。」
「もうちょっと、興味持ってやれよ。
可哀想に。」
最初のコメントを投稿しよう!