第1章

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だけど… カケルの潤んだ瞳から一筋の涙が 零れたのが見えた瞬間 堪えてきたものが全部切れて… 気付いたらカケルに ……キスをしていた。 「っん、やだよ!タツキ」 カケルは俺の肩を持って 後ろへ遠ざけ、拒んだ。 好きなのに。 伝えられなかった。 カケルに嫌われたくない。 でも、止められない…。 ずっと隠してきた気持ちが溢れてきて 勢いに任せて気持ちを吐き出した。 「好きなんだ! …お前が好きなんだ。」 「…ちょっと待てよ。」 「待てない!好きなんだ。 お前に嫌われたくなくて、ずっと隠してた。 …でも、もうダメだ。 お前が好きだ! ずっと隣りにいてくれたお前が! お前とずっと一緒にいたい…。 お前がいいんだ…。 お前じゃないと…ダメなんだ! …好きなんだ。 ……好きだ………カケル」
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