アルバイトでアルバイト

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あれからハヤテ君は 何度も攻撃をしかけてきたが 結局私に一度も当てることは出来ず あっさり勝負がついてしまった それもそのはずである というのも 武器の相性があるからだ 私の持っている武器は 刀身が80cmはある剣であるのに対し 彼のナイフは30cmしかない つまり リーチがあまりにも違いすぎるのだ 極端な例で言うと 金属バットを振り回している相手に カッターナイフで立ち向かう場面を 想像してみるとわかりやすいかもしれない すなわち 無理である (もし私もナイフだったら.... 負けはしないけど少しはいい勝負になっていたかもしれないわね) 「なかなかいい闘いだったわ」 私はHPバーがゼロになったハヤテ君に 歩み寄る 「いや....俺....  一度も攻撃当てることができませんでしたよ...」 「なにいってんのよ。初心者が  私に攻撃できるわけないじゃない!  でもハヤテ君は素質あると思うわ  動体視力が並外れなのも納得よ」 (正直まだ納得はしてないが....) 私はハヤテ君に手を差し伸ばす 「ぐへへ。そうですか?  そういわれると照れちゃいますねぇ  でへへへ」 (なにこの子....) ハヤテ君は差し出された手をとろうと 手を伸ばしたが 私はあわてて手を引っ込めたため 彼はバランスを崩した 「しょうがないからこれから毎日特訓ね」 「え?」 「聞こえなかったの?  これから毎日特訓よ!」 「ま、まじですか!?」 「ええマジよ。大マジよ。喜びなさい」 「ありがとうございます!」 (ハヤテ君....少し変な子だけど 先の読めない要素があって面白いかも 今後に期待できるわね)  
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