ぼっちの宿命

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「ところでバカ兄」 「ん?」 「帰り遅かったけどどっか行ってたの?」 ギクリ 俺が駅前のよくわからないところで バイト始めたといったら 小百合はどんな反応するだろうか いや 絶対にばれたくない! (バカにされかねないからな...) 「ちょ、ちょっと友達と買い物をな...」 「ふ~ん。あっそ  そういえばさ  駅前になんか変な建物できたじゃん」 ギクリ―グキリ 「お、おう。それがどうした」 「あの建物ぜーったい怪しいと思うの」 ああ 俺も未だに怪しいと思う だが 変に興味を持たれると バレてしまうかもしれない 「そうか?どこにでもある建物だろ」 「いやいや、実はさ  友達が言ってたんだけど  他の駅にも似たような建物が最近  できはじめてるんだって!  これ、絶対何かの宗教だって!」 もしあの施設が他の地域にもあるとしたら かなり大規模な事業じゃないのか? 明日ゆいさんにきいてみるか 「んなわけあるわけないだろ?  とりあえず小百合は近づくなよ?  もし変な人が出てきたりしたら  その足じゃ危険だからな」 「へいへーい。わかってますよーだ」 ふぅ。 なんとか誤魔化せたようだ
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