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 ジョージがなにかをおもしろがっているように笑いながらいった。 「ぼくのほうは教官室を見てきた。怪我をしている人はひとりもいなかったよ。教官も白だ」  それでは敵はいったいどこにいるのだろうか。タツオはつぶやいた。 「じゃあ、ぼくたちを襲撃した敵は、高校の外にいるのか。どういう組織なんだろう」  ジョージがあからさまに笑っていた。 「敵は校外だけじゃなく、校内にもいるだろ。タツオは狙撃(そげき)されているんだから。考えてみると、ぼくたちの周りは敵だらけだ」  タツオは順位1番の生徒のように笑えなかった。自分が狙(ねら)われるだけならまだいい。だが、敵は第1班ごと襲撃をかけてきた。タツオは恐ろしかった。自分のせいで第1班のメンバーにまで傷がつき、ことによると殺されるかもしれないのだ。  シャワー上がりの身体が急に冷えこんだ気がして、タツオは裸(はだか)のままくしゃみをした。
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