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一際重い声が響く。
半円に私を囲んでいたモノリスが左右に開き、中心を十三番目のモノリスが進む。
「……王!」
ホログラム越しに長老達の緊張が伝わってくる。王の降臨は久しぶりのことだった。
「皆も息災でなにより。時に、豚どもへの褒美には、私に一案がある……。だがその前に、ルナよ、其処に居るかな?」
「……はい。」
私は、王であり養父であるロスチャイルド卿のモノリスに跪いた。
「お前は優秀な子だ……。我が子等の中でも一等のな。」
「……恐れ入ります。」
私は、膝まづいた姿勢で更に頭を下げる。
「よって、褒美をやろう。我が血脈の一員に迎え、新たな家名を興すがよい。」
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