2.小さな一歩目

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「セス?どうしたんだよ?…」 肉を引きちぎる音と同時に セスの表情が絶望へと変わった 「……ヴァンが………」 セスの目線の先には ヴァンの左足を持ち切り口から流れる血を飲み始める天使と まだ大剣の柄を握り締めた胸のあたりから指までのヴァンの右腕を嬉しそうに持った天使 そして二体の天使の足元には左足と右腕が引きちぎられた血だらけのヴァンの体があった… 待てよ…… 嘘だ…ヴァンは…この一瞬で……?おいヴァン…この体は…?その手足はヴァンのか…?…返せよ…お前… 憎しみなのか、悲しみなのか 色んなものが入り混ざり、考えるよりも先に体が小刻みに震える ……… 「おい…セス…それ飲むぞ…こいつら…殺してやる…殺すんだ…」 牙を剥き出しにして 手に取ったマーブルを口に入れた それに続いて膝をついて青ざめ、放心状態だったセスも俺に続いてマーブルを口に運ぶ 俺の口から"その色"が光の様に溢れ上を向き口が大きく開くと 自我を失った… 「くっ……グゴォッーーーーーーーーー!!!!」 セスも同じく口から溢れる光に自我を失った…
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