2.小さな一歩目

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「大丈夫だ。生きてはいる。ちょっと力が入りすぎたけどな! ハハッ!」 脈を確認してヴァンは高らかに笑った 「単調な作戦だからせめて慎重に…。」 セスが控えめに答える そして3人は急いでリフトで上に上がった。 「いよいよこのクソ重そうな扉を開ければ地上だな。この扉の先には果てしなく続く地上と空があるんだよな」 「おう。帰ってする自慢話でも考えとけ。開けるぜ?」 俺は心臓のドクドクという音が聞こえるほど気持ちが高まり、少し緊張もしていた頃 ヴァンがゆっくりと推定5mほどの高さはあるデカく真っ黒な王国の紋章、金色の竜巻が入った扉をすり抜けれる幅だけ開ける 錆びた金属が擦れ合う様な音が耳に響いた 日差しが差し込み、手をかざしながら前を見ると、そこには初めて見る広大な青い空と今は廃墟になったビルや建物が広がり 太陽が存在を見せつけるかの様に上っていた 「これが…空…地上…太陽…本に乗ってたより何倍も大きい!」 「すげぇ…これが空か!ほんの少しだけ…少しだけ出てみようぜ」 セスは感動で泣き始め、ヴァンは好奇心が抑えられなくなり急ぎ足で地上へ出た。それに続き俺とセスも扉から出て行く。 「人間は昔、ここに住んで居たのか。太陽が昇って水と植物が沢山あって海に山に風に空があるこの大地に住んでたなんて!…レオンは想像できる?」 「全く想像できねぇ…目の前にある光景でさえまだ信じられねぇよ。…最後に海が見えるとこまで行ってみようぜ」 セスが質問してきた事に純粋に何も考えず答える。 空や太陽を見て3人は目を輝かせ海の見える場所を探し歩いていたその時だった
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